TS-850S(KENWOOD HF TRANSCEIVER)


 KENWOODのHF固定機、TS-850Sです。私が新品で買った最後のHF機であります。(現時点での話しですが・・)
 TRIOの800番台は、実践機の伝統ある型番で、TS-820がとにかく欲しかった(今でも・・)のですが、夢かなわず入手できておりません。
 このTS-850Sは、TS-820SやTS-830Sの実践機としての伝統を受継ぎ、800番台の傑作機であると思います。
 その理由は、本格的なHF機に必要であろう機能が全て盛り込まれ、またそれらの機能が洗練されているからです。
 ファイナルの電圧が13.8Vであることを除けば、個人的には理想的実践機に最も近いリグではないかと思っています。
 


・ 特徴
 ツマミとスイッチが機能的にレイアウトされ、操作性やパネルデザインは、なかなか優秀ではないでしょうか。
 ただ、微妙にTS-950と配置が異なるのはなぜでしょうかね〜(両方持っているので、少々気になります)
 下の写真はパネル左側のスイッチ、ツマミです。AT TUNEはとても動作が速く、使い勝手が良いですね。
 プロセッサーはRFタイプで、効きも良好ですし、PLAY・RECキーによる、CWのメモリ機能が標準装備であるのが嬉しかったです。
 メーターはアナログタイプではありませんが、2つを同時に表示できるタイプで、POWとALCやPOWとSWRの組合せで使用することが
でき、とても便利です。
 

 パネル右側のスイッチ、ツマミです。
 NBはレベル可変、WIDTH可変付きの本格的なもので、通常とウッドペッカー用が実装されてます。
 SLOPE TUNEは、SSBでもCWでも機能し、切れも大変良好ですし、NOTCHもIFタイプで、こちらも切れは良好です。
 伝統のTF-SETキーも搭載されていますが、こちらはリアパネルのアクセサリージャック経由で機能させることができるため、
自作のコントローラ(単なるSWケーブルですが・・)でON/OFFしていますよ。

 


 発色が綺麗で見やすい表示部。液晶で、バックライト照明式ですが、経年変化は感じられません。
 


・ 気になる点
 (1) DELAYがリアパネルにあるのは、CW運用上使いにくい。(私はセミブレークイン派なので、とても残念です)
 (2) 内蔵FANが壊れやすい?
   消耗品であるためしょうがないのですが、それ程使ってない時期に壊れました。(ほとんど回転しなくなった)
   TS-950のFANもNGとなりましたが、使われてるFANは同じM社製(写真右)であり、品質に疑問を感じています。
   写真左のS社製に交換し、動作良好です。
 


・ 注意点
 これ↓しかありませんね。TS-950や680もそうですが、この時期のKENWOODはみなこの傾向です。天板に物を乗せると痕が残ります。