RJX-610(NATIONAL 6m SSB/CW TRANSCEIVER)


 NATIONALの6mSSB/CWトランシーバーで、電池が内蔵できるポータブル機(移動用)であります。 
 高校生のころ、ローカルとこれを持って山へ行き、移動運用ごっこしたことを思い出しますね。
 本体に単一電池を内蔵できるのと、ディスプレイOFF及びLowPOWER運用することで、結構電池がもった記憶があります。
 またロッドアンテナが長くそれなりに飛ぶため、あとマイクさえ持って行けばとりあえず運用できる優れものでした。
 1kHz直読のデジタルディスプレイ搭載で、デザインや操作性が良く、アマチュア御三家(T,Y,I)とは一味違う魅力がありましたね。
 とにかく理屈ぬきにカッコ良かったです。
 NATIONALと言えばRJX-601が超有名ですが、これもなかなかどうして、隠れた名機だと思っています。



・ 特徴
 ポータブルでデジタルディスプレイ搭載は当時画期的で、さすが家電の大御所、松下さんだと思いましたね。
 勿論、それだけ電気を多く消費するわけですが、OFFできることでそれを回避しているのはさすがです。
 VFOの安定度は意外に良く、QRHがそれほど酷くないのは立派です。
 ちょっと図体がでかいハンディー?でしたが、実用性は○だったと思います。
 パネルの左側ですが、ボリューム、RITツマミと出力のLow/High、MODEのSWが配置されています。
 取説が無いため詳細は不明ですが、CWで運用する時は、このMODEスイッチで送受切替するんでしょうかね?
 あと、バッテリーチェックLEDが派手に点灯しているのですが、電池消費を考慮すれば、普段は消えていて、
電池が無くなってきたら点灯する仕掛けの方が良かったような気がしますがね。
 

 パネル右側のスイッチ、ツマミです。
 ディスプレイのON/OFFができるようになっており、電池での運用が考慮されています。
 NBの効きは良好で、十分実用的です。
 メインダイヤルに関しては賛否両論があり、本機の鬼門になっているようです。
 これはチューニングし辛いと言うもののようですが、個体差があるのでしょうか?
 所有機は普通の感触で同調できますし、昔ローカルが持っていた物も、特にチューニングし辛かった記憶はありません。
 人によって感じ方に差があるとは思いますが、私にとっては、良好なチューニングダイヤルです。
 プラスチック製ギアメカニズムでバリコンを回しているようですが、当時のBCLラジオの様な感触がしないでもないです。

 

 サイドのロッドアンテナです。


 ロッドアンテナはこのように垂直に固定することができます。移動先でベンチ等を探し、本体を置き、この様なスタイルで運用してました。


 背面(底)です。外部電源ジャックや外部アンテナ用Mコネがあります。



・ 気になる点
 (1) 外部電源ジャック
   底にあるため、外部電源使用時に本体を立たせて使用することができません。
   またショルダーバックような物に入れ、予備バッテリーを接続するような場合も同様で、今一ですね。
   まあ、たいした問題ではありませんが、RJX-601同様、本体横に欲しかったです。

 (2) 電池ケース
   別にけちを付けているわけではありませんが、単一電池をセットして蓋を閉める時の感触が、今一しっくりこないんですよね。
   せめて電池ホルダーは金属製にして欲しかったですね。
 


・ 注意点
  外装にプラスチックが多用されており、落としたり、強い衝撃は厳禁ですね。