FT-901DM(YAESU HF ALL MODE TRANSCEIVER)


 YAESUのHF固定機、FT-901DM(後期型)です。
 FT-901DM(前期型)をWARC対応とし、FT-902DMとして海外では販売していました。
 当時、ローカルに持っている局がいて、羨ましかったですね。20年の時を経て、やっと手に入れることができました。
 このFT-901DMは、真空管ファイナル終焉時期に登場し、当時考えられる機能とテクノロジーの全てつぎ込んだ、最高級機でした。
 そのため、現在でも十分実践使用が可能で、聞きやすさでは、最新機種に対してアドバンテージすらあると思います。
 回路構成は、当時のライバル機であったTRIOのTS-820Sと同じシングルスーパーで、そのためか、歪の少ない大変聞きやすい音調です。
 


・ 特徴
 機能・性能だけでなく、機構的なところにもお金が投入されていて、最高級機の名に恥じない構造です。
 主要回路はプラグインモジュールで実装されていて、これはプロ機に近い構造ですね。
 パネルは勿論、アルミダイキャスト製です。
 下の写真はパネル左側のスイッチ、ツマミです。
 WIDTHの切れはまあまあですが、REJCT(NOTCH)の切れは今一です。
 ですが、S9のビートがS3程度まで減衰する実力はありますので、ケースバイケースでそれなりの効果はあります。
 CW時に良く使用するAPF(オーディオピークフィルター)は、FT-107同様、とてもよく効きます。
 APFの動作は、最近のDSPと異なり、目的の周波数で信号が浮かび上がるのが特徴で、私はこちらの方が好みですね。
 

 パネル右側のスイッチ、ツマミです。
 BAND切替は、後期型であるためWARCバンドに対応しています。
 VFO下のMRは、アナログVFOなのにメモリーできる、特別な仕掛けで、外部VFO無しでスプリットに対応できますよ。
 TUNEは、真空管保護のタイマー付きのファイナル調整スイッチで、このSWをONすることで、チューニングをとります。
 ややタイマーの時間が短すぎのような気がしますが・・・

 

 アナログタイプの大型Sメーターです。ALCが逆振れなのがマニアックで最高です。


 アンバー色の7セグ表示で、FT-107と同じもの(ユニット)を使用してます。
 また、下のアナログ部は二重の文字盤で、視認性が高くとても綺麗です。
 


 最高級機ですから、FMのフィルター(オプション)も、本格的なクリスタルフィルターが実装可能でした。



・ 気になる点
  特にないんですよね〜(完成度が高い?)
  あえて言うなら、ディレイ調整が前面に無いことぐらいでしょうか。


・ 注意点
  特にありません。