FT-7(YAESU HF MOBILE TRANSCEIVER)


 YAESUのHFモービルトランシーバ、FT-7です。
 他に類の無い独特なデザインが特徴で、HFモービル機では、初めての実用機ではないでしょうか。
 発売当初は、なんか変なHF機という感じで、あまり興味はありませんでしたが、随分時間がたったあと欲しくなり、中古を入手しました。
 回路構成がFT-901やFT-107と同じシングルスーパーであるためか、受信音がとても聞きやすく、いつまで聞いていても疲れません。
 また感度がやたら高く、28MHzでも十分実用になります。
 10W機ですが、不思議と良く飛ぶリグで、7MHzでたまにQRVしますが、結構取ってもらえるんですよ。
 


・ 特徴
 モービル機ですし、オール半導体であるため、操作はとてもシンプルになっています。
 下の写真はパネル左側のスイッチ、ツマミです。
 AFとRFは2軸のVRで、後はMIC GAINしかありません。
 PHONESジャックが6.5φでないのは、個人的にはNGですね。
 

 パネル右側のスイッチ、ツマミです。
 BAND切替は、ご覧のように5バンドですが、28MHzは、標準では28.5〜29.0MHzしかでれません。
 TUNEは、受信感度最大点に合わせれば、送信もほぼOKですね。

 

 アナログタイプのSメーターで、ブルーがとっても綺麗です。


 ブルー、グリーン系のアナログ周波数表示です。落ち着きのある色調で、とても見やすいですよ。 


同時期のFT-901と比較すると、とにかくコンパクトです。
これで、内部はプラグインモジュール構造なんですよ。




・ 気になる点
 (1) CALIB
   マーカーとCALIBスライドレバーで、アナログ周波数表示を校正する仕組みなのですが、非常にクリチカルで調整が難儀です。
   また、スライドのツマミが外れやすく、中古では紛失しているものが多く見受けられますね。
 (2) VFOのドリフト
   この時代のリグは、VFOドリフトはある程度仕方ないと思いますが、所有機はかなり動きます。
   電源ONから2時間で約2kHzぐらいでしょうか。
   所有機だけの問題かもしれませんが、ちょっと動きすぎのような気が・・・
   まあ、1時間もすれば、実用上は問題無いレベルになりますが。
 

・ 注意点
  内部がプラグインモジュール構造なんですが、FT-901や107の様な高級プラグイン方式ではなく、安価版プラグイン方式なため、
 ここが接触不良になりやすいです。
  モジュールを全て外し、接点洗浄剤でクリーニングしてからは、大変調子がいいです。