FT-102S(YAESU HF ALL MODE TRANSCEIVER)


 YAESUのHF固定機、FT-102S(100W改)です。
 真空管ファイナル最後のリグ(最後まで製造していたのはTS-830のようですが)であり、またその最後飾るに相応しい名機です。
 当局のお気に入り中のお気に入りで、発売当時は手が出ませんでしたが中古で購入し、日夜運用、メンテナンスを楽しんでいます。
 機構的な作りは、最高機種であったFT-901やTRIOのTS-820に一歩譲りますが、電気的な性能は、当時最高であり、
今でも十分DX通用する機能と性能を有していると思います。
 6146Bを贅沢に3パラで使用し、余裕の100Wオーバーを叩出します。また、大型のアナログメーターを2個実装し、ALCを見ながら
ICを同時に監視できるという、マニアックな仕様でした。
 


・ 特徴
 当時のTRIOのライバル機であるTS-830Sとの比較で、6146Bを3パラ、2メーター方式、APFの実装などがアドバンテージではないでしょうか。
 いずれにしても、当時考えられる機能が全て実装されており、今でも十分実践使用できるリグであると思います。
 下の写真はパネル左側のスイッチ、ツマミです。
 モードは、ALLモードなのですが、AM/FMがオプションなのは、残念ですね。まあ、このリグで特別出たいモードではありませんが・・
 VOX関連が中央に配置され、CW派にとってはとても使いやすいです。
 NARボタンは、ナローボタンですが、機能するのは、SSBとCWのみです。
 

 パネル右側のスイッチ、ツマミです。
 BAND切替は、WARCバンドに対応しています。
 その他、特別なものはありませんが、ALCにNORM/HOLDの切替が可能になっています。
 CWフィルターを実装すると、写真のようにSHIFTツマミを調整しないと、好みのトーンで信号が受信できないですよ。
 また、FT-901やTS-830と比較して受信時のトーンが聞きづらい(音調がハイな感じ)のですが、TONEツマミをLOWにすることで、
ほぼ解決できます。

 

 なんといっても最大の特徴は、この2個のアナログメーターですね。
 ランプがとても美しく、送信しながら見ていると、気分が良くなります。



 ブルーの7セグで、とても見やすい表示です。
 また、下のアナログ部の文字盤は、黄色に浮き上がり、これも綺麗ですね。
 



・ 気になる点
 (1) 夏場はかなり熱くなります。
   6146Bを3本と12BY7Aを1本実装しているため、夏場はかなり熱くなります。
   また、標準では、HEATERスイッチON時のみFANが回転する仕様であるため、排熱に問題があるように思います。
   そのため、TRIOと同じ、電源ONにてFANが回転する仕様に改造しました。
 (2) リレー問題
   レストアを参照して下さい。

・ 注意点
  特にありません。