2120/76H(25cmシュミットカセグレン)
米MEADE社の25cmF6.3シュミットカセグレンで、主に星雲星団観測に使用している望遠鏡です。
じつは初めて買った望遠鏡がこれなのですが、25cmのその集光力に圧倒されましたね。
とにかく光害の酷い準都会でも、集光力にものを言わせ、星雲星団がそれなりに良く見えました。
しかし、その大きさ、重量もヘビー級で、現状の我が家には収納不可となってしまい、現在実家に置きっぱなしです。
購入したから10数年経過後、補正板のコーティングがパラパラ剥がれ出したため、全て綺麗に剥がしてしまいました。
コーティングの剥がし方ですが、補正板をアルカリ水(重曹など)に2〜3日浸け、目の細かいコンパウンドで丁重に削り取ります。
根気の要る作業で、磨いては浸け、磨いては浸けの繰返しで、1ヶ月程度かかった記憶があります。
はっきり言って、だめもとで行った作業でしたが、綺麗に取れましたよ。(けして真似しないで下さい)
見え方への影響が心配でしたが、星雲星団に関しては色の違いがより認識できるようになり、かえってよくなりましたね。
主鏡、副鏡は、現在でもなにも問題ありません。
・ システム全体
総重量が50kg以上あり、組立てに腕力が必要ですが、その分、全体としては、大変安定しています。
また、三脚・ウェッジ部と鏡筒・赤道儀部の2つに分かれているだけなので、組立て作業自体は、とても単純です。
3枚目の左奥に見える箱は、鏡筒部の収納箱です。
当初は、これを車に乗せ、山に移動し観測したこともありましたが、今ではその気力も体力も無くなってしまいました・・
・ 鏡筒
25cmF6.3のシュミットカセグレンで、組立てや移動観測を考慮すると、自分には最適の大きさかなと思ってます。(思ってました・・)
構造ですが、フォーク式赤道儀と一体構造で、両者を分離することは出来ません。
また、この部分だけで、約25kgの重量があるため、三脚に乗せるのは腕力勝負です。
光学的には、一般的なシュミットカセグレンであり、補正板中央にある副鏡調整用ネジで、光軸調整が可能です。
冒頭でも紹介しましたが、補正板のコーティングは、全て剥してしまいました。
そのお陰で、球状星団の星の色の違いや、オリオンの大星雲の色づき等が良く見えるようになった気がしますが、そういうものでしょうか?
焦点調節ハンドルとSCネジ部。↓
ここにアクセサリーで紹介した2インチミラーとアイピースを取付けます。
・ 三脚、スーパーウエッジ
大型のメタル三脚+スーパーウエッジで構成されており、約25kgの重量があります。
両者は分離可能なのですが、組立て作業短縮のため、このまま三脚をたたむだけで収納しています。
とにかくアメリカンサイズで重量があるため、設置には鏡筒同様、腕力が必要ですね。
ウエッジ上部の水準器及びコンパス↓ ウエッジに据付けた鏡筒・赤道儀↓
テンションボルト付近↓
・ 赤道儀
最近のミードやセレストロンは、経緯台ですが、こちらは正真正銘、赤道儀です。
赤道儀本体とクランプ、微動ハンドル↓ 赤緯目盛↓
赤経用エンコーダー内蔵↓ 赤緯モーター(白の歯車)↓
・ CATU、DRS関係
CATU(COMPUTER
AIDED TELESCOPE
V2)という、手動導入用コンピュータシステムで、当時はとても画期的なシステムでした。
メシエ天体、恒星、NGC、惑星など、主要な天体が予め登録されており、レッドクロス(パネル左の十字形LED)の指示に従い、
対象天体を手動で捉える仕組みです。
事前に極軸合わせや、観測地点の緯度、経度、時刻等を入力しておく必要があり、最新式のように、GPS搭載でいきなり自動導入できる
便利さはありません。
ですが、自分で天体を導入する楽しさがあり、悪くないですよ。
DRS(DIGTAL READOUT
SYSTEM)機能を搭載したコマンダーで、緯度、経度の表示や、赤経、赤緯の微調整などを行えます。
↓
・ その他
パワーパネルは、 フォーク内側に内蔵された ジャンクションBOXは、エンコーダーの信号
電流計を内蔵してます↓ 赤緯用エンコーダー↓ 中継と、時計の電池を内蔵↓
50mmのファインダーです↓