TS-850Sの修理その3


  CQ WW WPX SSBに参戦中、突然ディスプレイの表示が消えて真っ暗に・・・。
  そ・・そんなばかなと、あれこれいじくってみましたが、駄目。じばらくほったらかしておいたら、つきましたが,、また直ぐ消えました。
  前回のDDS IC交換から半年もたたないうちに、また修理とは・・・とほほです。
  ご覧のとおり真っ暗闇です。↓

   


 
・ 現状確認
  中を開け、ディスプレイユニットを中心に目視で確認しましたが、特に異常ありません。
  分解してわかったのですが、850の表示部は液晶で、バックライトで照らす構造だったんです。
  パネル基板に付いているシールドケースがバックライト用インバーター(高圧)でして、要は蛍光灯の小型版です。
  (調査中に感電したのはこいつが原因でした)
  これは最近のノートPCと同じで、バックライトの寿命かなと思いました。
  しかたありませんので、ディスプレイユニットを外し、単体試験することに・・・
  

  
  当然、消灯現象が出たわけですが、追いかけるとインバータの入力電圧が異常に低くなっていることが分かりました。
  (バックライト点灯時は正常な電圧が来ています)
  パターンをテスターでチェックすると、ある電解コンのところで抵抗値が増大。
  電解コン外してみると液もれで、パターンとスルーホールが腐食している状態でした。  
    
  


・ 原因・対処
  写真だとたいした液漏れで無いように見えますが、電解液でスルーホールがやられてます。
  これでは、電解コンを交換して終わりというわけには行きません。
  

  スルーホールは使わず新しい電解コンを実装します。
  

  そして反対側で、インバーターの入力と電源チョークトランスの出力を直接接続しました。(赤い線です)
  これでいかれたパターンやスルーホールをバイパスできます。
  

  あとは元通りに組立て、動作確認。
  もちろん表示は良好でした。
  もうしばらくTS−850は開けたくないですねえ。