FR-101(前期型の後期型?)の改良


  FR-101の前期型ですが、少々ハム音が気になります。特に純正の大型スピーカーを接続すると、ブ〜ンと派手に鳴っています。
  これは前期型の宿命のようで、中期型以降はトランスの取付けや、ACラインの配線が改良されています。
  とにかく少しでも良くなるよう、いろいろやってみました。
  
   


 
・ 対策1
  AC100Vラインがフューズ以降泣き別れ状態に配線されています。(ループが形成されている)
  そのため、写真の白い平行コードでAC100Vコネクタからトランス1次側まで、平行のまま配線しなおしました。
  この配線変更の効果は絶大で、かなりハム音が低下しました。
  

  AFアンプの電源ですが、DC14Vの配線がトランスの2次側(AC)と一緒に束ねられてしまってます。
  せっかくチョークトランスを通過してきたDC14Vの配線がACと一緒はないですよね。
  そんなわけで分離したのが写真のオレンジ色の線です。チョークトランスからダイレクトにAFアンプに接続しました。 
  



・ 対策2
  そもそもAFアンプのゲインが高すぎます。
  AFボリュームをほんの少し動かしただけで、かなり大きな音が出力されますし、ハム音がボリュームに連動せず、
 直接飛び込んでいる感じです。
  そのため、ゲインを下げることにしました。
  AF AMPは松下製のICで、入手したデータシートによればカーステ等に使用する5W級AMPのようです。
  データシートに記載されていた推奨回路と比較したところ、ヤエスはなぜかNFBを殺しています。
  本来、写真の赤字ように、C18がGNDではなく、R16やR14に接続され、NFBがかかるのですが・・・
  ヤエスのチョンボのような気がするため、赤字のように接続し、NFBを復活させました。
  これにより幾分ゲインがさがり、音が良くなりました。 
  

  さらに電源電圧を下げてみました。
  3端子レギュレターを追加し、14Vから5Vにしたところ、いい感じになりました。5Vでもかなりの音量がでます。
  これでハム音はさらに低下し、満足いくレベルになりました。(完璧にゼロにはなりませんが・・)
  


・ 結果
  ヤエスの純正スピーカーSP-101で聞いても、ほとんど気にならないレベルに追い込めました。
  これでBCLが気持ちよくできます。