FR-101(前期型の後期型?)のレストア


  入手した前期型の後期型?ですが、受信不調であるのと、内部にほこりが積もっているため、全面的にレストアすることにしました。
  前期型の後期型?とした理由ですが、フィルターの取付け方法や、RF部のコイル、トリマの位置、ダイヤルLOCKが無い等から
 前期型と判断したのですが、プッシュボタンが角型ではなく丸型なので前期の後期(中期の手前)かなと・・・
  OM様より譲っていただいた貴重なものですから、なんとか直したいところです。
  
   


 
・ 分解/清掃
  不調の原因が内部のほこりである可能性もあるため、バラバラに分解し清掃することにしました。
  また、べとべとした汚れは、綿棒とアルコールで丁重に取り除きます。
  

  パネル枠のタッチアップは、3色のペイントを混合し作成したもので行います。 
  

  各ユニットも丁重に清掃します。
  前期型のため、IFユニットのクリスタルフィルターが半田面に実装されていますね。
  そのため、フィルターの半田付けは、部品実装面で行うことになります。これが、前期型の鬼門となっているようです。
  

  トリマやRFコイル周辺も綿棒で綺麗に清掃します。
  


・ 部品交換
  ロータリーSWのベース部分がボロボロになっていました。
  鋳物のようなベース部分が、経年変化でこうなってしまったようです。はっきり言ってトホホです。
  VFOの内部/外部/固定チャンネル切替用なのですが、同等品が入手できないため、固定チャンネルは諦めることに・・・   

   

  ふと気がつくとSメーターがチト暗い。1コ切れていましたので、類似品に交換。 
   


・ 組立て・調整
  ひととおり終わったところで、組立てです。写真はパネルの組み付けです。
  中期型以降に見られるDIAL LOCKのボタンがありませんね。その代わり、CALBIツマミでダイヤル校正するんですよ。
  (逆に中期型以降は、CALIBツマミがなんと飾りです)
  

  組立て完了後、動作確認および各部の調整を行いました。
  もともとSSB受信はNGと聞いておりましたが、やはりダメでした。
  というか、SSBフィルターを通過するモードは全てNGで、AMフィルターを通過するモード(AM-W)のみOKという状況です。
  IF基盤をまた外し、調査することにしましたが、始めは原因が分かりませんでした。
  フィルターの足は確かに半田付けされているのですが・・・
  テスターで確認すると、なんと他の部品と導通がありません。
  パターンが切れているようには見えないため、スルーホールもどきの部分が接触不良になっているようです。
  (本物のスルーホール基盤なら、なんの問題もないのに・・)
  ネットで調べると、この前期型の場合、この部分が鬼門のようでして、中期型から取付方法がしっかり改善されてます。
  まあそのようなわけで、直接リード線で接続しました。(写真の緑の線です)
  

  これで各モード受信良好となり、先にレストアした中期型同様の感度、動作に仕上がりました。
  こちらの方が、160m、80mのコア割れが無く、160mの感度も他バンド同様FBです。