FL-101のレストア


  FR-101(前期型の後期型)と一緒に入手したFL-101ですが、送信が不調であるのとのことと、内部にほこりが積もっているため、
 受信機同様、全面的レストアすることに・・・
  これが直れば、憧れのセパレートがコレクションに加わることになりすので、気合が入りました。
 セパレートといえばこのヤエスの101ラインと、トリオの599ラインが有名ですね。当時は所有することなど、夢のまた夢でしたが・・・
  
   


 
・ 分解/清掃
  真空管ファイナルの送信機ですから内部に高圧部があります。そのため埃はトラブル原因となりますから、丁重に取り除きたいです。
  また、高圧周辺のマイカコンなどは、清掃時に目視でチェックし、なんとなく劣化していそうであれば交換したいところです。 
  

  真空管も清掃し、目視で内部をチェック。かるく振って内部の音も聞きましたよ。(小さな音が聞こえるのですが正常のようです・・)
  

  パネルはパソコン用クリーナー(ムース)で綺麗にします。 ツマミやビニールは中性洗剤でゴシゴシと・・・
  

  シャーシは雑巾で、コネクタはアルコールで清掃。
  


・ 部品交換
  モード切替SWの感触がおかしかったので調べますと、ごらんのようにベース部分がボロボロ。
  これはFR-101のSELECTスイッチとまったく同じもので、あちらもボロボロでした。(ロット不良かなにかでしょうかねえ〜)
  鋳物のようなベース部分が、経年変化でこうなってしまったようです。これまたトホホです。
  モード切替SWですから、直さないわけにはいきません。    

   

  FR-101の時もそうでしたが、6接点6回路などどいう代物は、このご時勢、手に入れるのは困難です。
  回路図を眺めたところ、RTTYを諦めれば、入手可能な4回路6接点で代用できることがわかりました。
  入手したロータリーSW用に配線図を作成し、作業を行いました。
  赤いテープ巻きの2本の線がRTTYのキーイング信号ON/OFF用でして、今回はこのまま未配線ということに・・
  

  交換完了です。われながら良くできました。
  

  ファイナルBOX内で、バンド切替SWと円盤型高圧コンを接続する線が黒コゲで・・
  原因は良くわかりませんが、取り合えず適当なビニール線に交換です。  
   

  組立て後にわかったのですが、バンドSWを160mにすると照明が暗くなります。(トランスがブ〜ンとうなります)
  調べると、C90 1000pFがショートしておりました。160mバンドにすると12BY7Aのプレートと接続されるコンデサなのですが・・
  ちなみに写真中央の黒いマイカは交換後のものです。(470pFパラで代用)
  


・ 組立て・調整
  一通りの作業が済んだので組立てです。写真はパネルの組み付け。
  

  真空管を除き、全て組立てます。十分各部をチェックし通電。
  幸いなことに煙は上がらず、各部の電圧も正常でした。
  

  真空管を実装し、14MHz送信試験をしたところ、めでたく出力OKでした。
  各バンド120W程度の出力があり、6JS6C(東芝製)も好調のようです。
  その後、キャリヤ関係やVFOのfズレを調整し、取り合えず完了としました。
  思ったより調子がよさそうなので、調整はほどほどにしておきます。