C120のレストア


  所有する144MHzのハンディーC120ですが、ボリュームを絞っても音が完全に小さくなりません。
  と言うか、絞りきったところが、丁度いい音量なんです。
  まあ、使用上、致命的な問題ではないし、ハンディーなので、下手に中を開け壊してもと思い、ほったらかしでした。
  ですが、やはり気分的によろしくないのと、先日FT-209の修理が上手くいったため、こちらも直すことに・・・

  


 
・ 現状確認
  取り合えず、恐る恐る中を開けて見ました。
  ボリューム付近を中心に観察しましたが、見た目、特に問題ありません。
  電解コンの液漏れや、部品の破損等はないようです。
  まあ、ボリュームが不良である可能性が大なため、さらに分解することに・・
  


・ 原因・対処
  基板や部品の実装が良く考えられており、意外と簡単に分解できました。
  さすがハンディーのスタンダードです。変なケーブルがぶらぶらすることも無く、メンテナンスがしやすい構造ですね。  
  早速ボリュームをテスターで確認すると、なんと絞っても100Ω程度の抵抗値があるではないですか。
  本来は、0Ωにならなくてはいけないので、明らかにボリュームの不良です。
  当然、交換が正攻法ですが、スケルチとの2連ボリュームなため、手持ちにはありませんし、メーカー、秋葉でも入手困難でしょう。
  いろいろ考えたのですが、AFゲンイを落とし、全体的な音量を調整することにしました。
  もともとこのハンディーは、ボリュームを上げるとかなり大きな音がします。
  実際、こんな大音量はハンディーに不要であるため、かなりゲインを下げても、実用上は問題無いとの判断です。

  

  AFパワーアンプはロームのBA546というICで、運良くネットでデータシートがゲットできました。
  それによれば、7番ピンがNFBであり、ここの抵抗を大きくすることでゲインをコントロールできることが分かりました。
  7番ピンと抵抗を接続するパターンを切断し、この間に1kΩをかますことで、丁度いいゲインとなりました。(Sメーター下の抵抗です)
  ボリューム絞ると、以前よりかなり小さな音になりますし、上げればそれなりに大きな音となりますので、とてもGOODです。
  アマチュア的な解決方法となりましたが、部品が入手できない場合、代替方法で修理するしかありません。