ローパスフィルターの特性

  最近のリグは、スプリアス特性も優秀であり、ローパスフィルターの挿入は不要?と思うほどの性能です。
  しかし、昔のリグとなれば話は別で、やはり各種インターフェア対策として、LPFは必須ではないでしょうか。
  ローパスにも色々ありますが、特性はよくわかりません、そこで、手持ちの各社LPFの特性を測定してみました。
  使用した機材は、手持ちの米エアロフレックス社(旧IFR、マルコニー)のRADIO TEST SET IFR2967で、
 トラッキングジェネレータ機能にて測定しています。但し、フロアノイズレベルが-60dB程度であるため、まあ、
 参考程度でご覧になって下さい。
  画面表示ですが、スペアナの中心が70MHz、左の点線が40MHz、右の点線が100MHzになります。


 
・ SMF-30(30MHzLPF・シンワ)
  だらだらと下がり、途中に山があり、あまり良い特性ではないように思えます。
  ただ、LPFとしての役目は果たしており、まあこんなものかもしれません。
  トラジェネの測定限界を超える減衰量はないようです。とりあえず使用してますよ。

  

  


・ LF30B(30MHzLPF・コスモ電子)
  予想どおり素晴らしい特性です。36MHz付近から直滑降でストンと落ちてます。(物凄い鋭角です)
  トラジェネの測定限界から-60dB以上はわかりませんが、おそらくスペックどおり、-95dB程度減衰してるものと
 思われます。
  

   


・ YA-1(30MHzLPF・BENCHER)
  意外と言ったら失礼でしょうか。この特性とこの耐入力であれば、コストパフォーマンスは高いですね。
  37MHz付近からストンと綺麗に落ちてますが、トラジェネの測定限界から先の減衰量はわかりません。
  コスモと比較すると、落ち方がやや緩やかですが、立派な特性だと思います。
  このLPFは、まだ手に入るのでしょうか?
  

  


・ MODEL-421(30MHzLPF・I.C.E)
  むかし、秋葉のT-ZONEで買った記憶があります。このメーカさんのことは詳しく知りませんが、QSTには広告が
 出ていたと思います。
  特性は、YA-1と同じく素晴らしいですね。コスモより落ちる角度がやや緩やかですが、立派な特性だと思います。
  トラジェネの測定限界から43MHzから先の減衰量はわかりません。
  落ち始めが32MHz付近と、一番早く落ち始めるのが特徴ですね。
  値段はYA-1と同等程度だったと記憶してます。
  

  


・ CF-50MR(50MHzLPF・コメット)
  まあまあではないでしょうか。少なくとも100MHzで-60dB程度は減衰してると思われます。
 58MHz付近からストンと落ちてますが、トラジェネの測定限界は超えていないようですね。
  とりあえずLPFとして機能していますので、このまま使用しております。
  

  


 やはりLF30Bが値段相応の素晴らしい特性でした。しかしこのコスモ、現状では中古以外、手に入らないようですね。
 あとYA-1とMODEL421も素晴らしい特性で、値段を考えるとコストパフォーマンスは絶大ではないでしょうか。
 今でも手に入りますでしょうか?