PT-2(AMECO PREAMPLIFIER)

 昔のリグでQSOするのが趣味なため、物によってはどうしても受信感度を補いたくなる場合があります。
 そんな時には、このAMECOのPT-2というプリアンプを使用します。
 このPT-2ですが、FET1石+同調回路というシンプルな構成で、ゲイン調整やプリアンプのIN/OUTの切替ができるようになっています。
 また、1.8MHz〜54MHzを4バンドでカバーし、50MHzのAMトランシーバにも使用できるため、自分にとっては利用価値が大きいですね。
 ローバンドもいいよという話もありましたので、どんなものか特性を測ってみました。
 測定は、各バンドごとに代表的な周波数で行い、SGより-80dBmを入力し、同調回路の選択度、アンプのゲインを測りました。
 使用した機材は、手持ちの米エアロフレックス社(旧IFR、マルコニー)のRADIO TEST SET IFR2967で、トラジェネ機能にて測定してます。



 下の写真の黄色枠左がバリコンで、右が同調コイルです。
  
   


 
・ 23MHz〜54MHzバンド(テスト周波数28MHz)
  PT-2のゲインは最大とし、TUNINGでテスト周波数に合わせました。(以下同様)
  中心の点線が28MHzで、-80dBm入力ですから約17dBのゲインです。
  横軸は、2MHz/divですから、24MHzで約20dBの減衰量があります。
  


  ・ 10MHz〜23MHzバンド(テスト周波数14MHz)
  中心の点線が14MHzで、-80dBm入力ですから約18dBのゲインです。
  横軸は、2MHz/divですから、10MHzで約18dB、18MHzで約15dBの減衰量があります。
  (写真が汚くてすいません・・・)
    


  ・ 4MHz〜10MHzバンド(テスト周波数7MHz)
  中心の点線が7MHzで、-80dBm入力ですから約20dBのゲインです。
  ここからは横軸が1MHz/divですので、特性がブロードになったように見えますが、そうではありません。
  3.5MHzで約20dB、10MHzで約14dBの減衰量があります。

  


  ・ 1.8MHz〜4MHzバンド(テスト周波数3.5MHz)
  中心の点線が7MHzで、-80dBm入力ですから約24dBのゲインです。(左端の山です)
  横軸は、1MHz/divですから、2MHzで約20dB、7MHzで約22dBの減衰量があります。




  ・ 結果
  高級HF機のRF部に実装されているBPF等にはかないませんが、そこそこの選択性があることが確認できました。
  トランシーバ側で、プリアンプOFF、ATT・ONで本機を使用すれば、Lowバンドでも結構いけるのではないでしょうか。
  また、BCLやSWL用としては、申し分ない性能ですね。
  勿論、旧型リグのハイバンドの感度不足を補うゲインは、十分確保されています。